医療訴訟件数の著しい増加が示す通り、医療全般に対する市民の目は近年ますます厳しくなり、癌の最終診断として重要な、生検・手術検体の病理組織学的診断や、死因解明のための病理解剖などの、病理医が行う診断病理に対しても、一層の質の高さが要求されています。一方、市民の求める「質の高い医療」を保証する要件として、病理解剖をも含む診断病理についての充分な認識と理解が重要ですが、一般市民にとりそれらは誠に不十分であり、それらを学ぼうにもその機会が乏しいのが現状です。

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